mp3の功績

音楽を激しく聴くようになった。もう、音楽なんて聴かないだろう、聴かなくても全然楽しいはずだ、そう思った時期が何だったのかと思う。生活のなかで、自分の好きな音楽が流れ続けるこの幸せ。iRiverAppleのメモリープレイヤーや、PCを使ったmp3のシャッフル再生がなければ、この状態に気付くことはなかった。

僕の生活はテクノロジーによるブレイクスルーでしばしば大きく変わってきた。シーケンサーしかり、ネットしかり、mp3しかり。正確には、あるテクノロジーが手の届く価格になったときに、どどっと変わる。

mp3で音楽を聴くようになって、音楽に使うお金は大きく増えた。音楽に使うお金というのはCDを買うお金のことだ。買ったCDは検品のために1回聴いて、mp3にして、ラックにしまうだけ。基本的にCDは売らない。1回だけiTMSで楽曲を1曲だけ買った。便利だと思ったが、CDという現物が存在しない状態にお金を払うことにまだ戸惑いがある。中古CDを買うことは好きだが、CDを売ることに何となく抵抗がある。

サントラを買うときに、サントラな曲がiTMSのような売られ方をしたらいいのにな、と思うことがある。欲しいのは印象的な数曲だけであって、アルバム1枚ではないことがほとんどだ。1曲3,000円はキツい。実際には、予期せぬ名曲が手に入れられたりするので、アルバム全体を買っておきたい気もするが、現時点でアルバム全体を買うのは、そうするしか買う方法がないことと、アルバムの一部だけを聴くことに対する(それほど強い根拠のない)抵抗、そして、今買わないとなくなってしまうかもしれないという不安からだ。

iTMSのような販売方法になれば、好きな曲だけど、廃盤を心配せずに購入できる世界になるのではないかと、深い考察なしに思う。