シャッフル or アルバム

iPod nanoをいただいて、MP3ファイルにID3タグをつけておいたほうが便利だなと思い始め、ID3タグをいまのところ「つゆたぐ」でつける作業をチクチクと進めたりしている関係で、このところアルバム単位で楽曲を聴く機会が増えた。

一時期、音楽を聴くためにアルバムを選ぶ、という作業がものすごく面倒に感じていた。その感覚は今でもある。WinAmpiPod Shuffleで適当にシャッフルされて流れてくる楽曲はこの上なく心地よい。流れてくる楽曲は少なくとも「お金を出して買おう」と思ったアルバムに収録されているものばかりなのだから、それなりに嬉しいものばかりなわけで(例外もあるけど)。

アルバムを選ぶ、聴きたい楽曲を選ぶという作業にストレスを感じる理由は、同じ曲ばかり選んでしまうことへの恐怖みたいなものなのではないかと思っている。放っておくと、数曲を何度も何度も繰り返して聴いちゃう。CDが何百枚もあるのに、自分は何やってるんだろうって心配になっちゃう。同じ曲ばかり聴いて、自分の感性はどんどん冷え固まって行っちゃうんじゃないか、新しいものを受け入れられなくなっちゃうんじゃないか、自分の中にある大きくはないけれど、少しずつ色々なものに向いている好奇心が閉じられちゃうんじゃないか、そんな心配。

アルバムというパッケージへの抵抗もある。1曲聴きたいだけなのにアルバム1枚買わなければならなくて、買ってみたらやっぱり1曲しか聴きたくない内容だったりする。でも、1曲だけ買いたいと思っても、シングルはアルバムの1/4くらいの値段がして全然お得じゃないし。アルバムで聴かせようと思うなら、聴けるような楽曲入れて欲しいよ、って好みの問題って言われちゃ返す言葉もないけどさ。

そんなこんなで、音楽と僕の距離はいきつもどりつ、お互いの関係は色々な形に変化している。そんな変化も残りの人生であと何回味わえるかわかんないけど。