ニコラス・マクファーソン

紀伊国屋サザンシアターで昼の回を観賞。お芝居を見る機会がそれほどあるわけではないけれど、昼の回の客層は夜の回とはちょっと雰囲気が違うように思う。

以下、ネタバレ。


ニコラス・マクファーソンを迎える本物の控え室(?)と、そこでの狙撃を準備するためのセットというふたつの舞台を行き来しながら話を進めていくと思いきや、途中で両方の舞台を同時に見せてしまうのには驚いた。しかも、その両方の舞台でおこなわれる本来関係のない(だって、別々の場所なんだから当たり前)会話や人の動きに微妙な掛け合いがおこるのがすごいと思った。

しかし、その後の問題解決があっさりしすぎるように感じて、中盤で感じた盛り上がりを超えるものが何もないままお芝居が終了してしまったのが残念。2人の殺し屋さんがどちらも良い者である設定も、その設定を開示する方法も面白みを欠いたし、ピザ屋さんのルックスや立ち振る舞いをコミカルにしたことは、ピザ屋さん登場までのコミカルさと話の面白さのバランスを崩してしまっているように感じた。終盤のニコラスさんの正体開示や、その後の立ち回りも驚くところが少なく、もう少しビックリしたり、すごい話だなぁとしみじみしたりしたかった。